TBC気象台日誌

土砂災害 まずは土地を知ることから…

今月20日に広島市で発生した大規模な土砂災害では、死者・行方不明者が90人に上るなど(24日午前8時30分現在)、大きな被害が出てしまいました。広島県が安佐北区可部町上原に設置した雨量計では、午前3時50分までの1時間に130ミリの猛烈な雨を観測。花こう岩が風化してできた「まさ土」と呼ばれるもろい地質の影響もあって、大規模な土砂災害につながったものとみられます。

これを対岸の火事と見ていてはいけません。宮城県内には8482か所もの土砂災害危険箇所があり、毎年のように各地で土砂災害が発生しています。
土砂災害から身を守るための第一歩は、「土地を知ること」から。自分の住んでいる場所が土砂災害危険箇所に指定されているかどうかや、過去に土砂災害があったのかどうか、あった場合はどれくらいの雨量で発生したのかなどについて、よく知ることから始めましょう。特に宮城県の場合、東日本大震災後に山の近くに移り住んだ方も多いですから、その重要性はより高いといえます。

どのような土地かが分かれば、自ずと対策も見えてくるはず。いくら2階以上に逃げようとも、家屋ごと流されてしまっては元も子もありませんので、やはり可能な限り早め早めの避難が大切です。そのためには、最新の気象情報に十分注意するとともに、斜面に亀裂が入る、小石がポロポロ落ちてくるといった土砂災害の前兆現象にも目を配るようにしていきましょう。

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